注意:
これより、楽しいだけで書いた妄想の産物です。(どれも妄想だけど特にひどい)
何たってアウルとメイリンが携帯で交信してます。アリエナイ!(ホントにな)
Nジャマーも軍規も機密漏洩も知ったこっちゃないって感じです(滝汗)
それでもバチコイ☆という大らかなお方のみどうぞ。
送信側
ふわふわと座っているソファの上で身体を揺らす。落ち着かない時の私の癖だ。
「うーん……」
休憩中、自動販売機で買ったジュースを飲みながら、私物の携帯電話を取り出す。
表示されている宛先は、登録したばかりのメールアドレス。
内容……白紙。正確には、書く内容が見つからない。
『かあさんが見つかったら、連絡くれよ。絶対忘れんなよ?』
アウルはそう言って、この連絡先を渡してくれた。ということは、アウルのお母さんが見つかった時のための連絡用なのだ。まだ見つかっていない現在の状況で、彼に連絡を取る理由などない。
ないのだけれど。
「うーん……」
何と書くべきか思案している自分がいる。解放してくれてありがとう、とか? いや、そもそも誘拐したのも同一人物だ。
『おまえには家族も友達もいるんだろ? 僕らとは違ってさ……』
そう言っていたひとに、家族のことについて訊ねるのはご法度だろうし、友人関係を詮索するのもまずいだろう。
「うーん……」
というか、アウルは敵なのに。連合の兵士なのに。本当なら、こんなふうに連絡を取りたいなんて思ってはいけないのに。
なのに、どうしようもなく、もう一度会いたいと思ってしまうのだ。
「何さっきから唸ってるのよ?」
「ふわぁぁっ!」
耳元で慣れ親しんだ声がし、驚いて立ち上がる。振り返ると、ソファの背にもたれて立っている姉・ルナマリアが居た。
「お、お姉ちゃん! いつから居たの?」
「あんたが携帯睨んでうーうー言い始めた時から」
半ば呆れたようにこちらを見つめてくる姉に、早く声かけてくれればよかったのにと頬を膨らませる。
すると、そんなヤボじゃないわよと姉は手にしていた紙コップを口元にあてた。きっと、最近お気に入りのアセロラジュースだろう。
「ヤボって……」
何のこと、と訊ねようとしたら、全て言い終わる前にさらりと返された。
「あんた、好きな人にメール打とうとしてるでしょ?」
「えぇっ?」
ぎくりと心が音をたてる。ちょっと、ぎくりって何? 自分の心臓に問い掛けるも、顔がかーっと熱くなった。
「あらあら、赤くなっちゃって可愛いねぇ〜メイったら」
ぽんぽん、と姉の手が私の頭を撫ぜる。
あぁ、このひと絶対面白がっている。小さい頃の呼び名まで持ち出してるし。私もルナねえって呼んでやろうかな。
「ち、違うよぅ……そんなじゃないよ!」
「照れなくていいじゃない」
姉はからりと豪快に笑い、先程まで私が座っていたソファに腰掛ける。ミニスカートから覗いた脚線が美麗すぎて、またひとつ敗北感を覚える。
そのたびに、私は思うのだ。お姉ちゃんなら、と。
私が悩んでいるようなこと、きっとお姉ちゃんなら悩みにもならないんだろうな。
お姉ちゃんなら、きっとこんな風に悩むこともなく言葉を伝えて、アウルと仲良くなれるんだろうな。
「どうしたのよ、変な顔して」
「うぅ、どうせ変な顔です……お姉ちゃんみたいに美人じゃないもん」
「何言ってるの、あんたは可愛いわよ。私の妹なんだから」
「……それフォローのつもり?」
じと目で睨む私の視線を明るい笑顔でかわし、悩んでいるなら相談にのるわよ、と姉は携帯を指差しながら言う。
「い、いいよ! 大丈夫だから!」
思わず携帯を姉の手元からひいて、軍服のポケットにしまう。まさかバレることは無いと思うが、敵対している連合の兵士の連絡先を所持しているなんて知られたら大変だ。
「そうぉ? まぁ一応私達、恋敵だもんね」
「……え」
一瞬きょとんと目を瞬かせてから、あぁと思い当たる。アスランさんのことだ。
ついこの間まで、私はアスランさんに夢中だったのだ。でも、何故か今は全く気にならない。そのことを言おうとしたけれど、姉のマシンガントークに口を挟む間がない。
「でもやるじゃない、あんた。いつアスランのアドレスなんて訊いたのよ?」
「えっと、あの実は……」
「これは私も負けてらんないわねー頑張らなくちゃ!」
「お、お姉ちゃん、あのね……」
「おっと、そろそろ行かなきゃ! じゃあまたね、メイリン!」
ぶんぶんと手を振り、姉が走り去って行く。出口のところで、思い出したように手に持ったままの紙コップを投げた。それは緩く弧を描いて、遠い位置にあるゴミ箱に落下する。ナイスシュート。何故あの手腕を射撃で生かせないのか、全くもって不思議である。
「なんで、あんなに焦って出て行ったんだろ?」
他人ならともかく、長年一緒に育ってきた私は誤魔化せない。何か、無理をしているような感じだった。
「あー……」
もしかして、私がアスランさんのアドレスを知っていると勘違いしたから、だろうか? そのことに嫉妬していた、とか?
「もう、ひとの話を聞きなさいよね」
ふぅとひとつ溜め息をついて、苦笑をこぼす。
私のこと可愛いなんて言うけれど、アスランさんのことで一喜一憂する姉の方がよっぽど可愛い。これからは、ちゃんと応援してあげなくちゃ。
姉が座っていたソファに再び腰を下ろし、携帯と睨めっこを再開した。
受信側
「女ってのは、どーして無駄な会話が好きなんだ?」
ぼそりと僕が呟くと、スティングとステラが同時に僕を見る。
この二人は容姿が似ているわけではないけれど、このあたりの息はぴったりで、まるで兄妹みたいだ。そう言うと、スティングに「おまえも含めて3兄弟だよ」と笑われたことがある。
「どうしたアウル、突然」
読んでいた本を閉じて、スティングが僕の方に近寄って来る。こういう独り言を流さずに聞いてくれる所が、世話焼きと言われる所以である。
「いや、特に深い意味はないんだけどさ、兄さん」
と言いながら携帯を指す。誰が兄さんだ、と呟きながら、スティングは画面を覗き込んだ。
「件名:メイリンです。 本文:今日はいい天気だね。」
スティングは眉間に皺を寄せて表示されているメールを眺めている。
「メイリンってだぁれ?」
いつの間にか寄ってきたステラが僕の背中に寄りかかる。こいつまた重くなってねぇか? まぁ、健康に育ってくれるのは兄としても嬉しい限りだが。
「街で口説いた女だよ」
普段から細い目を更に細くして睨んでくるスティングに、ステラは「『くどいた』ってなぁに?」と無邪気に問い掛けている。
「連絡先を渡すなんて、珍しいことするな? お前」
うん、思いっきり怪しまれているな。まぁ仕方ない。僕は普通、他の人間に干渉なんてしないから。
「いや、あんまり可愛かったもんだからさ、つい」
笑って受け流そうとする僕の頭を、スティングがむんずと掴んだ。
「悪いことは言わんから何やったか吐け。対処するなら早い方がいい」
スティングは僕が何かやらかしたと思い込んでいるようだ。そんなヘマするかっての。
「別に問題になることはしてねぇよ。いい加減返せ」
スティングから携帯を取り返すと、ステラが僕の袖をひいた。
「アウルは、メイリンがすきだから、れんらく先を渡したんだよね?」
可愛い妹はにっこりと笑う。こいつはおバカなくせに、妙に鋭いところがあって怖い。
「おぅ。将来おまえのお姉さんになるかもしれないから、ちゃんと覚えておけよ?」
そう言って、金色の頭をわしわしと撫でてやる。ステラは、おねえさん、と反復して目を輝かせた。
「なにっ、そんな話聞いてないぞ!」
「当たり前じゃん、言ってないんだから」
頭を掴んでいたスティングの手を振り払い、僕は部屋を逃げ出した。
「待てアウル! 詳細を兄さんに報告しろ!」
「誰が兄さんだよ」
鼻で笑い飛ばすと、携帯メールを素早く打って返信した。
「件名:こちらアウル 本文:マジで? いいなぁ〜こっちは雨だぜ!」
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本編無視のアウメイ。
捏造まみれな話はすごく楽しかったです。
いろんな方に押し付けてしまいました(汗)